貸金業法と指定信用情報機関制度

個人向け貸し付けの総量規制の実施に伴い、指定信用情報機関制度が導入されました。
指定信用情報機関とは内閣総理大臣の指定を受けた、個人の信用情報を扱う組織です。
具体的には株式会社日本信用情報機構と株式会社シ―・アイ・シ―の2社です。

これまで貸金業者が個人の信用情報を扱った機関をどのように利用するかは事は、
全くの任意のことでした。しかし、平成18年12月の貸金業法の改正により、
個人向けの貸出しを行う全ての貸金業者は必ずこの指定信用情報機関に加入して、
指定信用情報機関の保有する情報を利用しなくてはならなくなったのです。

お金を借りる時自分のどのような個人情報が、どのように利用されているのかを
知る事は非常に重要な事です。その個人情報の登録内容やその利用方法等断片的な事が、
色々なサイトに書かれていますが、その辺の事を纏めて書いてあるのは余り見た事がありません。
今回はその指定信用情報機関がどのように利用されるのか少し見てみたいと思います。

もう一度貸金業法に話は戻りますが、貸金業法は貸金業者が個人顧客に対して、
指定信用情報機関に個人の情報が登録され、その返済能力の調査に利用される事に対しての
同意を事前に取る事を求めています。

具体的には

1. 個人の信用情報を、その貸金業者が加入する指定信用情報機関に登録する事

2. 指定信用情報機関に登録されたその信用情報は、
指定信用情報機関に登録された他の貸金業者が利用する事

3. 貸金業者が情報を登録した指定信用情報機関は、
他の指定信用情報機関へその情報を提供する事

です。

1.は、例えばAという資金需要者(借入する人の事)が、Bという消費者金融を利用している時、
資金需要者Aの個人情報は消費者金融B社が会員となっている指定信用情報機関
(例えば(株)日本信用情報機構)に登録されるという事です。Aの個人情報、
つまり氏名、生年月日、住所、勤務先は勿論、資金需要者Aの消費者金融Bに対する利用方法、
返済の状況等が登録されるという事です。

2.は消費者金融B社を通して、(株)日本信用情報機構に登録されたAの個人情報は、
別の貸金業者Cがその(株)日本信用情報機構を通して知る事が出来る、という事です。
つまり資金需要者Aが今度は別の消費者金融業者C社に行ったとしても、
C社が(株)日本信用情報機構に加入していれば、Aの個人情報は(株)日本信用情報機構を
通して知る事が出来るということです。

3.は、では(株)日本信用情報機構ではなく、(株)シ―・アイ・シ―に加入している
消費者金融業者D社の場合ではどうなのか、という事なのですが、
このAの個人情報はD社が加入している(株)シ―・アイ・シ―を通して、D社でも知る事が出来るのです。
つまり(株)日本信用情報機構と(株)シ―・アイ・シ―との間で情報のやり取りが行われている
という事になるのです。そしてこれらの事全てを、資金需要者に説明して納得した上でないと個人情報は、
指定信用情報機関に登録出来ないという事なのです。

つまり極く簡単に言えば、一旦指定信用情報機関に登録した個人情報は、個人貸付を行う全ての消費者金融業者により、閲覧可能だという事です。
そしてだからこそ、その事についての同意を法律で強く求められているという事です。

以上が簡単ですが個人情報を利用する、指定信用情報機関の具体的な利用方法です。
融資の申し込みをすると、必ず個人情報の利用目的についての上記のような同意を求められます。
表現の方法等に若干の違いはありますが、全て中身は上記の通りの同意だと思って差し支えありません。
消費者金融によるこの個人情報の指定信用情報機関への登録や、融資する時の判断として、
この指定信用情報機関を利用する事は全て貸金業法による法律が根拠になっています。
全ては個人への過剰貸付防止という過去の反省から来ているものです。
一旦登録された個人情報は数年間は消える事はありません。